Twitterでたまたま1話試し読みが流れてきて面白かったので購入しました。
90年代の美少女ゲーム業界を今のうちに記録しておこうと発行された同名の同人誌の商業版らしいです。
神のみの作者・若木民喜先生が本編を、人気エロゲンガーの甘露樹先生、みつみ美里先生が原案を担当しております。
作品はバブルの残り香を漂わせる92年から始まります。PCショップで働く可愛い女子大生が主人公。
その子は絵が上手い、というだけでPCショップと同じ会社でやっているエロゲー会社のスタッフとして働くことになり…？というもの。
話はいたってシンプルでとっつきやすい。
この漫画は1話～4話まで収録されていて、92年～95年までの実際の日本情勢（サリンとか阪神淡路大震災とか）をちょっとだけ挟みつつ、当時のパソコン事情や業界事情、エロゲー・ギャルゲーネタがふんだんに使われている。
もちろん私が物心つく前の出来事なので、パソコンに疎い私にとっては「ほう…？」な感じだし、エロゲ・ギャルゲーネタにしても、ネットのテキストなんかで齧り聞きした程度のことしか知らない。（劇中のキャラたちが同級生やときメモにハマってるのが描かれてるのを見ると、本当に人気で革新的な作品だったんだな…と改めて感じました）
でもその時代の雰囲気を感じ取られてすごく楽しいのよ、これがまた！
作中で頻繁に出てくる、私でも名前が知っているブランド・elfとアリスソフトは今では人気作を輩出した老舗ゲームブランド、というイメージだったけど、当時はめちゃくちゃ人気があったんだな～とか。
ちなみに、elfは確か数年前に会社としては閉じてしまったような気がしたが(権利は全てＤＭＭに渡してるらしい)、アリスソフトは今でもバリバリゲーム作ってるのはすごい…。
各話作品中にその年に話題になったであろうゲームタイトルが出てるのですが、95年発売のソフトに黒の断章があったり、作中ではっちゃけあやよさんの名前があがったり、「SEEK」や「学園ソドム」で一世を風靡したPILの名前があったりと、知ってるエロゲのネタがあると楽しいよね。
作中で「同級生１～２」シリーズが人気、劇中のキャラもハマってたので、ここまで人気だった作品ってどんな作品なんだ…？とちょっとプレイしてみたい欲も沸く。
あとソフ倫がメーカー主体でできた団体って初めて知った。かの沙織事件からこういう動きがあったのね、とかね。
1巻だけだと、95年までなので次巻も是非読みたい作品です。
同人版ではもうちょっと出てるらしいんだけど、軒並み売り切れだし…。
次巻、96年は大好きな作品「雫」「痕」の話題があると思うので2巻も是非出るといいなぁ。
そしてゼロ年代のエロゲー事情も漫画で読みたいなぁとかちょっと思ったり。
