ねこのこうとうぶ

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映画「タクシードライバー」感想

1976年公開。主演はロバート・デニーロ。めちゃくちゃ若い。
今から40年以上前の映画なので古臭さはいなめないけど、流石名作といわれてるだけあって面白かった。


Taxi Driver Trailer


なんとなしに見てると中二病かぶれの若者が溢れる正義感から売春組織をぶっつぶすストーリーなんですが、主人公のトラヴィスベトナム戦争帰りの元兵隊、そして薬を常用していることから精神疾患を持ってる。また、彼の語りからも分かるようにとてつもない孤独感やNYという街に不満を持ってる。彼が体験した戦争戦争そのものがトラヴィスにこういう行動をおこさせた原因なんだろうか、とか考えるととても物悲しい映画に思えてきました。

銃を手に入れるまでは淡々と進む作品なんだけど、銃を手に入れてひたすら身体を鍛えたりするところからうっすら狂気を感じてくる。
そしてあのモヒカン姿よ…めちゃくちゃカッコいい。なにやらいろんなサイトで感想を漁ってたらベトナム戦争で特殊任務に赴く兵隊はモヒカンにするとかなんとか。多分あの政治家に死ぬ覚悟で向かっていく気でいたんだろうな。失敗して逃げ帰ってしまったけど。モヒカン姿でグラサンかけて大統領候補を見つめるシーンが好き。

アイリスを助けに単身乗り込んでいくところもいい。自殺しようも銃弾切れで指で頭をバーンってやるところもカッコいい。
女性とのデートにポルノ映画誘ったり、その彼女から無視された腹いせに彼女の職場の乗り込んで罵詈雑言浴びせて、この男は…って思ってたけど、だんだんとトラヴィスがかっこよく思えてくるんだ。

アイリス役のジョディ・フォスターもすごく可愛いし綺麗。なんと演じていたときは13歳だったとか。海外の人はほんと規格外の綺麗さ。

タクシードライバーすごく面白かった。
でも、この作品もそうだけど、アメリカンニューシネマは作品自体はすごく面白くはあるんだけど、多分時代背景に馴染みがないから面白い止まりになってしまう。「真夜中のカーボーイ」も「カッコーの巣の上で」「時計仕掛けのオレンジ」も良かったんだけどね。
特にカッコーの巣の上では1回見ただけじゃうまく咀嚼できなかったからまた見返したいな。もちろんこのタクシードライバーもそのうち。