ねこのこうとうぶ

好きなもののこととか。だいたい独り言。

映画「ラブ&ポップ」雑感

見ました。
先日ツイッター見てたら、庵野監督のお写真が流れてきて、
そういえば映画「ラブ&ポップ」の配信がいつの間にか始まっていたことを思い出しまして。
今日は久しぶりにタイドラマではなく邦画です。


【劇場予告】ラヴ&ポップ

1998年!渋谷!女子高生!援助交際
まあそんな感じです。女子高生・ひろみが指輪を買うためにおっさんたちと援助交際をするというお話。

90年代後半の渋谷や女子高生たちのお洋服、髪型、しゃべり方…そういう当時の風俗がありありとこの映画には詰まっていて、それだけで良さしか感じない。思春期特有の孤独とか焦りとか、そういう心理描写がセリフや映像に出ていて、エヴァぽさもありつつ冒頭からすでに好み。

女子高生を買うおっさんたちも有名俳優を使いつつ、一癖も二癖もあるキモさが非常にリアル。
特に手塚とおるさん演じるレンタルビデオ男と、浅野忠信さん演じる人形と喋る男・ミスター××がすごいよ。怪演よ…。
特にミスター××は…浅野さんしか演じられないと思う。

浅野忠信さんといえば、「Focus」という映画で無線機オタクを演じてましたが、この映画での浅野さんの演技も最高…。


映画「FOCUS(フォーカス)」予告

さて話は戻り、ラブ&ポップですよ。
カメラのアングルもすごくいいし、なんだろう…女子高生たちを映す時のアングルがすごくエロい。舐め回すような感じ。
勿論エロいってだけじゃなくて、撮り方が独特ですごく好き。その時代の渋谷がすごく感じられる映像たちもいい。私は東京出身でもないんですが、ノスタルジーな映像ですごく惹かれました。すごいね、その時代をそのまんまパッケージングした感じ。

よかった…と手放しでは言えないし、人には勧められない映画ですが…個人的には見てよかった作品だと思います。
ラストは汚いどぶ川をメインの4人がひたすら歩くという長回しで終わるんだけど、ここもすごくいい。主人公・ひろみが歌う主題歌の「あの素晴らしい愛をもう一度」もいいし。

きっとこの時この女子高生たちが抱いた気持ちは、この年齢のこの時にしか抱けないんだろうな…ってすごく感じました。
もうちょっと若い時に見ていたらまた感じ方も違ってきたかもしれないです。



この時代の女子高生を見ると何故か古屋兎丸先生が描いている漫画「ショートカッツ」と「自殺サークル」を思い出す。
どちらも女子高生が主題だからだろうけど、胸がきゅっとなってチクチクとして、なんとも言えない気持ちになる。
でもなんか惹かれる。そういう時代と人にどうしようもなく惹かれるですよね。

余談ですが、新人時代の仲間由紀恵さんが出演されていてそれがもうすごく可愛いかったです。
背伸びしてる女子高生役で大人っぽいんだけど、やっぱり可愛いな。

やー…見てよかったです。
1度見ただけじゃ呑み込めないところもあったので、また見たいなあ。メイキングも気になるし、DVD買おうかな。