ねこのこうとうぶ

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【映画】「Love,サイモン 17才の告白」「惜春鳥」雑感

本日は2本見たので少し書く。

■「Love,サイモン 17才の告白」
ゲイである当事者の苦悩を描く作品でした。でも変にシリアスなわけではないので見やすい作品。
優しい両親や妹、友達にも恵まれ順風満帆に生活する男子高校生のサイモン。ただひとつ、自分がゲイだと告白できずにいた…。同じ学校に通うゲイ・ブルーとメル友になったことからその子のことが気になりだし…。ひょんなことから学校中に自分がゲイだとバレてしまって…。
なし崩し的に自分がゲイだとカミングアウトせずにはいられない状況になって、両親とも気まずい雰囲気にもなってしまうんだけどやはりサイモンの両親ていうのが寛容で、言葉1つ1つが暖かい。ゲイだとバレないように友達を利用していて、それもバレて友達とも疎遠になってしまうんだけど、でもやっぱり持つべきものは友達だし、みんなの友情が暖かかった。
両親の言葉にはおもわず、ほろりとしてしまったし、サイモンは最終的にブルーと両想いになってハッピーエンドだったし、すごくよかったです。


■「惜春鳥」
1959年の作品。メジャー邦画作品で初めてのゲイ・フィルムと言われているらしく気になっていた作品でしたが、U-NEXTで配信中とのことで見ました。久しぶりに古い作品でしたので最後まで見れるかなと思いながら見ましたが、これがすごく面白かった…。
福島県会津若松を舞台に描く青年5人の友情映画。1950年代当時の会津若松を見れるのも貴重だし、白虎隊を青年たちに重ね合わせるような描写も素晴らしいし、特に冒頭で歌われる歌も風情があっていい。5人の友情もよかったんだけど、牧田のおじさんと芸者みどりさんの恋愛が切なかった…。再会した二人のシーンは思わず泣いてしまったし、やっぱりあんな展開になるなんて…と切ない気持ちになる。
そんでもって、やはりこの作品、メジャー邦画作品で初めてのゲイ・フィルムと言われているだけあり、直接的ではないもののそういう描写はちょいちょいありました。お風呂のシーン(2回ほどあったが1回目の馬杉くんのハグ、2回目は妙に色っぽい裸体)、足の不自由な馬杉青年のスキンシップ(岩垣くんのこと好きだよね!?)、馬杉青年の牧田を見つめる目(終盤の駅へ向かうシーンのとこです)等。
今となっては直接的な描写が見慣れてしまい目が肥えてしまった私ですが、こういう奥ゆかしい作品も素晴らしいよね…と思わずにはいられない。そういう部分もよかったし、作品的にも古い作品ながら面白かった。

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